
思考は、脳の隙間を埋めるために湧き出てくるものです。
「あれをやろう」と考えて問題を解決しても、脳はまた新しい問題を作り出し、次の思考を発生させます。脳は「時間」と「思考」をセットで認識することで、自分のやるべきことや存在意義を作り上げようとしているのです。
その構造は、瞑想をしてみるとよく分かります。
体に意識を向け、頭で考えないようにしている自分を俯瞰してみると、次から次へと絶え間なく思考が湧き出てくるのに気づきます。「考えないようにしよう」と意識すること自体も、一つの思考です。脳は常に稼働し続けており、このプロセスを通じて自分自身の「思考の癖」が見えてきます。
考えないようにと意識を向けるほど時間の感覚は伸び、かえって「あと何分だろう」と瞑想の時間ばかりが気になってしまうこともあります。
しかし瞑想とは、役割ややるべきことといった「存在意義」を探すためのものではなく、「自分はこの世界にただ存在するだけでいい」という根本的な事実に気づかせてくれるアプローチなのだと思います。